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『木の子説法』 青空文庫
いくち、しめじ、合羽《かっぱ》、坊主、熊茸、猪茸《ししたけ》、虚無僧茸《こむそうたけ》、のんべろ茸、生える、殖《ふ》える。蒸上り、抽出《ぬきいで》る。……地蔵が化けて月のむら雨に托鉢《たくはつ》をめさるるごとく、影朧《おぼろ》に、のほのほと並んだ時は、陰気が、緋《ひ》の毛氈《もうせん》の座を圧して、金銀のひらめく扇子《おうぎ》の、秋草の、露も砂子も暗かった。
女性の山伏は、いやが上に美しい。
ああ、窓に稲妻がさす。胸がとどろく。
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