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 『日本橋』 青空文庫

 危え、と蔵の屋根から、結束した消防夫が一|人、棟はずれに乗出すようにして、四番組の纏を片手に絶叫する。
 その下に、前と後を、おなじ消防夫に遮られつつ、口の色も白きまで顔色をかえながら、かかげた片褄、跣足のまま、宙へ乗って、前へ出ようと身をあせるのは清葉であった。

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