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『木の子説法』
青空文庫
「お客さん――これは人間ではありません。――紅茸《べにたけ》です。」
といって、顔をかくして、倒れた。顔はかくれて、両手は十ウの爪
紅
《つまべに》は、世に散る卍《まんじ》の白い痙攣《けいれん》を起した、お雪は乳首を噛切《かみき》ったのである。
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