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 『親子そば三人客』 従吾所好

 入口に極近く、障子に肩の触れるばかり、悄れた状〈さま〉して、羽織も着ないで、頬被をして居たらしい、なえた手拭を項〈うなじ〉に絡いて、身を窄めて居た壮佼
〈わかいもの〉で、を燈に背けたから、年紀〈とし〉の頃よく分らず。
「お待遠様、」

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