検索結果詳細
『眉かくしの霊』
泉鏡花を読む
湯にも入つた。
さて膳だが、――蝶足の上を見ると、蕎麦扱にしたは気恥かしい。わらさの照焼はとにかくとして、ふつと煙の立つ厚焼の玉子に、椀が真
白
な半ぺんの葛かけ、皿についたのは、此のあたりで佳品と聞く、鶫を、何と、頭を猪口に、股をふつくり、胸を開いて、五羽、殆ど丸焼にして芳しくつけてあつた。
22/330
23/330
24/330
[Index]