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『日本橋』
青空文庫
「成程、蜜豆屋じゃなかったわね。」
飴屋が名代の涎掛を新しく見ながら、清葉は若い妓と一所に、お染久松がちょっと戸迷いをしたという姿で、火の番の羽目を出て、も一度仲通へ。どっちの家へも帰らないで、――西河岸の方へ連立ったのである。
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