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『国貞えがく』
青空文庫
が、その後、折を見て、父が在世の頃も、その話が出たし、織次も後に東京から音信《たより》をして、引取ろう、引取ろうと懸合うけれども、ちるの、びるので纏まらず、追っかけて追詰《せりつ》めれば、片音信《かただより》になって埒が明かぬ。
今日こそ何んでも、という意気込みであった。
さて、その事を話し出すと、それ、案の定、天井睨みの上睡りで、ト先ず空惚けて、漸《やっ》と気が付いた顔色で、
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