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 『薬草取』 青空文庫

 高坂は〓《どう》と坐した。
 かくて胸なる《くれない》の一輪を栞《しおり》に、傍《かたわら》の芍薬《しゃくやく》の花、方《ほう》一尺なるに経《きょう》を据《す》えて、合掌《がっしょう》して、薬王品《やくおうほん》を夜もすがら。

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