検索結果詳細


 『春昼』 泉鏡花を読む


「先づお茶を一ツ。御約束通り渋茶でござつて、碌にお茶台もありませんかはりには、がらんとして自然に片づいて居ります。お寛ぎ下さい。秋になりますると、これで町へ遠うございますかはりには、栗柿に事を缺きませぬ。烏を追つて柿を取り、高音を張ります鵙を驚かして、栗を落してなりと差上げませうに。

 324/628 325/628 326/628


  [Index]