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 『星あかり』 泉鏡花を読む

 医学生は、肌脱で、うつむけに寝て、踏返した夜具の上へ、両足を投懸けて眠つて居る。
 ト枕を竝べ、仰向になり、胸の上に片手を力なく、片手を投出し、足をのばして、口を結んだは、灯の片影になつて、一人すや/\と寐て居るのを、……一目見ると、其は自分、……であつたので、天窓から氷を浴びたやうに筋がしまつた。

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