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 『春昼』 泉鏡花を読む

 あれツ切、座敷へなり、納戸へなりのたくり込めば、一も二もありやしない。それまでと云ふもんだけれど、何処か板の間にとぐろでも巻いて居る処へ、うつかり出会したら難儀だらう。
 どの道余計なことだけれど、お前さんをみかけたから、つい其処だし、彼処の内の人だつたら、一寸心づけて行かうと思つてさ。何ね、此処等ぢや、なんか何でもないのかも知れないけれど、」

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