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『春昼』
泉鏡花を読む
今一方からは、右の土器殿にも小恥かしい次第でな。他人のしんせつで手柄をしたやうな、変な羽目になつたので。
御本人、然うとも口へ出して言はれませなんだが、それから何んとなく鬱ぎ込むのが、傍目にも見えたであります。
四五日、引篭つてござつたほどで。
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