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 『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

  聞かしておくれの、お婆さん、お前は善智識、というても可い、私は夜通しでも構わんが。
 余《あんま》り身を入れて話をする――聞く――していたので、邪になっては、という遠慮か、四、五人此方《こっち》を覗いては、素通《すどおり》をしたのがあります。

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