検索結果詳細
『五大力』
従吾所好
さあ、いまの婦に奪られたか、と思ふと……又ね、其の水の上へ、一面に雨上りの霧がかゝつて、向う土手を所々小さな浮島に見せて、空まで果しがないやうな。何処か、其の川の真中あたりを、白いものがむく/\と持上げられて、其のまはりへ、薄
赤
い〓〈しぶき〉がかゝる風に、岸の火影がさら/\と靄越しに映りながら、ふら/\と流れて行く。……
438/1139
439/1139
440/1139
[Index]