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 『五大力』 従吾所好

 と小弥太は、忙しさうに吸かけの巻莨を払きながら、饒舌つた。
神が憑いたぞ、此は。……いまの白いのを、流れた面だなんぞと思つて、うつかり慌て踏出さうものなら、すぐに、頭の上まで沈む、……傘をさした先刻〈さつき〉のが裳〈すそ〉を倒にして緋縮緬で立つて居るんだ……と急に手足ごと震へました。

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