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『義血侠血』
青空文庫
老夫はむくむく身を擡《もた》げて、
「へいこれは、これはどうもはばかり様。さぞお痛うございましたろう。御免なすってくださいましよ。いやはや、意気地は
ありません
。これさ馬丁《べっとう》さんや、もし若い衆さん、なんと顛覆《ひっくりかえ》るようなことはなかろうの」
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