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『親子そば三人客』
従吾所好
「待つてくんねえよ、」と内懐へ手を入れたが、ふツ/\と向うざまに息を吹いて、しばらくして、
「えゝと、恁うだに因つて、」と、よろけ縞の唐桟の羽織の両方の袖口を引いて、左右に二ツ三ツ扱くと、襟を返して、うしろへ脱ぎ、腋の下を潜らして、中央を掴んでずるりと前へ引いて曖をした。
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