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 『眉かくしの霊』 泉鏡花を読む

「まあ/\一杯。――弱つたな、何うも、鶫を鍋でと言つて、……其の何ですよ。」
「旦那様、帳場でも、あの、然う申して居りますの。鶫は焼いてめしあがるのが一番おいしいんでございますつて。」
「お膳にもつけて差上げましたが、此を頭から、その脳味噌をするりとな、ひと噛りにめしあがりますのが、おいしいんでございまして、えゝ飛んだ田舎流儀ではございますがな。」

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