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 『義血侠血』 青空文庫

 燈《あかし》を差し向けて、いまだその血に驚く遑《いとま》あらざるに、
「静かに!」と糸は身を露わして、庖丁を衝き付けたり。
 内儀は賊の姿を見るより、ペったりと膝を折り敷き、その場に打ち俯して、がたがたと慄いぬ。白糸の度胸はすでに十分定まりたり。

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