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『義血侠血』
青空文庫
乙者《おつ》は直ちにこれに応ぜり。
「南京出刃打ち? いかさま、見たことが
ござ
いました。あいつらが? ふうむ。ずいぶん遣りかねますまいよ」
「その晩橋場の交番の前を怪しい風体のやつが通ったので、巡査が咎めるとこそこそ遁げ出したから、こいつ胡散だと引っ捉えて見ると、着ている浴衣の片袖がない」
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