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『義血侠血』
青空文庫
「その晩橋場の交番の前を怪しい風体のやつが通ったので、巡査が咎めるとこそこそ遁げ出したから、こいつ胡散だと引っ捉えて見ると、着ている浴衣の片袖がない」
談ここに到りて、甲と乙とは、思わず同音に嗟《うめ》きぬ。乗り合いは弁者の
顔
を〓《うかが》いて、その後段を渇望せり。
甲者は重ねて感嘆の声を発して、
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