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 『日本橋』 青空文庫

「川柳にも有るがね、(黙然と辻斬を見る石地蔵。)さね。……俺も弱ったよ。……近い処が、西河岸にござらっしゃる、ね、あの、目の前であったろうずりゃ、お地蔵様はどうお扱いなさりょうかと、つくづく思っていましたよ、はい。……」
 と後で人にそう云った。またこの飴屋が、喇叭も吹かず、太鼓をトンとも鳴らさぬかわりに、いつでも広告の比羅がわり、い涎掛をしている名代の菩薩でなお可笑い。

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