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『春昼』
泉鏡花を読む
咄嗟の間、散策子は杖をついて立窘んだ。
曲角の青大将と、此傍なる菜の花の中の
赤
棟蛇と、向うの馬の面とへ線を引くと、細長い三角形の只中へ、封じ篭められた形になる。
奇怪なる地妖でないか。
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