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 『五大力』 従吾所好

 然うかつて、当分、飛行機の中へでも投上げなけりや、納りの着かない身体だ。まゝよ……途中で車が転覆つて、大川へでも飛込め、とすぐに――首尾だとさへ一言云へば、婆さんは昔から何とも云はない――帰り支度に、長火鉢の前へ寄ると、婦です……
 例の向うむきのまゝで、一服吸つけて、肩なぞへにづツと出した。と払いて、然やうならと廊下へ出た。ばた/\と送つたが、何と階子段を下りるにも、矢張りを背けて居る。

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