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『貝の穴に河童の居る事』
青空文庫
「ほ、ほ、印旛沼《いんばぬま》、手賀沼の一族でそうろよな、様子を見ればの。」
「
赤
沼の若いもの、三郎でっしゅ。」
「河童衆、ようござった。さて、あれで見れば、石段を上《のぼ》らしゃるが、いこう大儀そうにあった、若いにの。……和郎たち、空を飛ぶ心得があろうものを。」
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