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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
「あるいはそうであろうかにも思いましたよ。では、唯村のものが可い加減な百物語。その実、虚説《うそ》なのでございますので?」
「否《いいえ》、それは事実です。畳は上りますとも。貴僧《あなた》、今にも動くかも分りません。」
「ええ! や、それは、」
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