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 『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

 竹の皮包みから、この陽気じゃ魚の宵越しは出来ん、といって、焼蒲鉾なんか出して。
 旨《うも》うございましたよ、私もお相伴しましたっけ、」
 と悠々と迫らぬ調子で、

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