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 『半島一奇抄』 青空文庫

 振向いた運転手に、記者がちょっとてれながら云ったので、自動車はそのまま一軋《ひときし》りして進んだ。
 沼津に向って、浦々の春遅き景色を馳《はし》らせる、……土地の人は(みっと)と云う三津《みと》の浦を、いま浪打際とほとんどすれすれに通る処《ところ》であった。しかし、これは廻り路《みち》である。

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