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 『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

 仰向に引くりかえると、また騒動。
 それ、肩を越した、ええ、足へ乗っかる。わああ! 裾へ纏わる、火の玉じゃ。座頭の天窓《あたま》よ、入道首よ、いや女の生首だって、可加減な事ばかり。夕の花なら知らず、西瓜が何、女のに見えるもんです。

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