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 『五大力』 従吾所好

 と、はじめて口を利いた孫六は、猪口一ツ取らうとしては、ぶる/\震へる指を、其れなり引込めて、まだ飲まず、目を瞑〈ねむ〉る。
「でせう、帷子に緋縮緬なら。何でも構ひません、是非介抱人にねえ。」
「大先生、此の人は、それで、お下りを頂戴と申すんでございます。」

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