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 『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

 「それでお窶れなさるのじゃ、貴下《あなた》、お顔の色が飛《とん》だ悪い!……
 茶店の婆さんが申したも、その事でございます。
 唯今お話を伺いました。そんなこんなで村の者も行かなくなり、爺様も夜は恐がって参りませんから、貴下《あなた》の御容子が分らないに因って、家つきの仏を回向かたがた、お見舞申してはくれまいか、というについて、推参したのでございますが、いや、何とも驚きました。

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