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『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径
「一人でも客がありますと、それだけ鶴谷では喜びますそうです。持主の本宅が喜びますものを、誰に御遠慮が入りますものですか。私もお連があって、どんなに嬉しいか知れません。」
「そりゃ、鶴谷殿はじめ、貴下《あなた》の思召《おぼしめ》しはさように難有うございましても、別にその……ええ、先ず、持主が鶴谷としますと、この空屋敷の御支配でございますな、――その何とも異様な、あの、その、」
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