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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
ところでその蛇のような光る影も、向かわって、また私の足の出途《でさき》へ映りましたが、兎はくるくると寝転びながら、草の上を見附けの式台の方へ参る。
これが反対《あべこべ》だと、旧《もと》の潜門へ押出されます処で
ござ
いました。強いて入りますほどの度胸はないので。
式台前で、私は先ず挨拶をいたしたでございます。
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