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 『五大力』 従吾所好

 此方は、面を取戻す……其の話が入組むので、材木屋の主人も、断つて、と云ふ。昨夜は木場の其の霞の座敷で泊りました。可厭な事には、病人が、何時誰に聞くつて事なしに、んだ婦の、不断、饒舌つたり、言つたりした事を覚えて、同一やうに、遣るんですつて。辻褄の合はない、続きのない、蒼空へ、颯と雨が降るやうに――小弥太さん――と呼ぶ事がありましてね、其処に居るやうです。えゝ、腹の中に、天井裏に、屋の棟に……

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