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『五大力』
従吾所好
此方も悩み抜いて、夜が明けたと、思ふと、がつかりして、埒くちはありません。正午〈ひる〉まで寝て、それから此方へ参つたんです。
帰る時分には、霞は、すや/\と寝て居ました。――
何でも、流れて来た死骸を見ると、途端に半鐘を打つて摺るやうに、胸へドン/\と責めて来た、激しい動悸が、其つ切、今以つて鎮まらないんださうです。
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