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このリンク集を作った理由



 学生時代、チェルノブイリ事故の直後から感じていたことなのですが、エネルギー問題、特に原子力に関しては誤った知識が蔓延している様に思えます。
 その根幹には、A社やM社のような「原子力をめぐる世界の動きを全く把握していない」論説委員が社説を担当している「報道機関」の存在があると感じています。
 報道機関には各社とも「思想」「方針」はあるでしょうが、それには「事実を正確に伝える事」が前提であり、「結論」を導くために事実を歪曲したり、都合の悪い事実を無視したりすべきではないと思います。(YやSの社説にも「ちがうよ、それ」と感じることはありますが)

 少し前、某大型掲示板で、原子力に批判的な読者投稿に対する電力会社側の回答を、新聞社が掲載拒否した事が話題になっていました。
 その新聞社は、NHKに対して「双方の言い分を伝えるのが使命である報道機関」と述べていましたが、これはそのままこの新聞社や全ての報道機関に当て嵌めるべき事ではないでしょうか?

 最近、鹿児島のある町で町長が放射性廃棄物の地層処分場誘致の方針を表明しましたが、議会や住民の激しい反対により撤回を余儀なくされました。
 同町のBBSを見ると、「子供達に美しい海を残したい」といった書き込みが目立ちました。
 いきなり話を持ち出した町長にも大きな問題はあると思いますが、町長は地層処分についていろいろと勉強した上で誘致の判断をしたといいます。
 これに対して「子供達に美しい海を残したい」と書き込んだ主婦は、果たして地層処分について何を学習したのでしょうか? 原子力による電気を使わない生活が出来るのでしょうか? 地球温暖化によって「美しい海」への影響が出始めていることを知っているのでしょうか?
 そしてなにより、感情的にならずに、自分も勉強した上で判断する事は出来なかったのでしょうか?
 ヒトは勝手です。「便利な生活は捨てたくない、でも自分の家の近所には火力発電所や原子力発電所はいらない」と言う、所謂「NIMBY」(Not In My Back Yard)の人々が多過ぎます。
 イタリアでは国民投票で全原発を廃止しましたが、「NIMBY」のせいで代替火力発電所が建設できず、原子力大国のフランスやスイスからの電力輸入が増加、結果として大規模停電が発生しました。
 この経験から、イタリアでは原子力復活の兆しも見えます。しかし、国内の報道機関はこの事実を殆ど報道していません。


 このリンク集は、原子力に関するマスコミの誤報,有名な「原発がどんなものか知ってほしい」の様な間違いだらけの文章、「世界は脱原発」の様な誤った報道、「ドイツは環境先進国」の様な物事の一部しか捉えていない表現、・・これらに騙されないようにとの思いから作りました。
 英文や中文のサイトもありますが、インターネット上の翻訳サイトを使う事で誰でも読むことが出来ますし、海外の動きを知る上で重要と考えて掲載しました。
 ここでエネルギーに関する正しい知識を得ることで、根拠のない恐怖感を消すことができればと思います。
 (でも、昔電力会社の広報ががよく言っていた、「原子力発電所は絶対安全です」も罪だよなぁ・・・「絶対」なんてものは存在しないのに。)

 なお、このリンク集では暫定的に「反原発の行為自体が目的」のサイトは除外し、「中立」「肯定」のサイトのみとしています。「双方の言い分を伝える」べきとの意見もあるかとは思いますが、「反原発」サイトはここで紹介するまでもなく多数存在しますし、横の繋がりも活発ですので、あえて紹介するまでもないと思ったからです。
 (ただし、中には思想に染まっておらず、なかなかするどい反原発サイトもありますので、今後紹介する予定です。)

 私は電気事業に係る者ではありますが、「原子力が全てを解決する」等という脳天気な考えを持ってはいません(恐らく,皆同じ考えでしょう)。
 原子力よりも「安く」「CO2排出量が少なく」「NOxやSOx,粒子状物質を出さず」「エネルギー密度がある程度高く」「安定した」電源があれば、直ぐにでも切り替えるべきと考えます。しかし現実問題として、現在そのようなエネルギー源はどこにも存在しません。石油,石炭,ガス,各種再生可能エネルギーとともに、当分は「原子力」とも上手くつきあっていくしかないのです。


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(・・・でも、「正しい知識」って難しいですよね。
「チェルノブイリと日本の原発の構造の違いを調べる高校生」とか、
「県内各市町村の癌の割合と年齢分布と原発からの距離を調べる原発当直研修生」
なんていう(私みたいな)バカは、多分稀でしょうし)