J.S.バッハ《ブランデンブルク協奏曲》 〜1721年3月、ブランデンブルク辺境伯クリスティアン・ルードヴィヒに献呈された6つの協奏曲〜 |
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曲 | BCJ 2002年10月演奏メンバー | BCJ 2000年6月演奏メンバー |
協奏曲第1番 ヘ長調 BWV1046 |
コルノ・ダ・カッチャ: トーマス・ミューラー、ヴェセリン・マンチェフ オーボエ:三宮 正満、尾崎 温子、前橋ゆかり ファゴット:堂阪 清高 ヴィオリーノ・ピッコロ独奏:若松 夏美 第1ヴァイオリン:寺神戸 亮 第2ヴァイオリン:竹嶋 祐子 ヴィオラ:パウル・エレラ チェロ:鈴木 秀美 コントラバス:桜井 茂 チェンバロ:鈴木 雅明 |
ホルン:テウニス・ファン・デル・ズヴァルト、塚田聡
オーボエ:三宮 正満、尾崎 温子、前橋ゆかり ファゴット:堂阪 清高 ヴィオリーノ・ピッコロ独奏:若松 夏美 第1ヴァイオリン:寺神戸 亮 第2ヴァイオリン:竹嶋 祐子 ヴィオラ:赤津 眞言 チェロ:鈴木 秀美 コントラバス:桜井 茂 チェンバロ:鈴木 雅明 |
協奏曲第2番 ヘ長調 BWV1047 |
トランペット独奏:島田 俊雄 リコーダー独奏:山岡 重治 オーボエ独奏:三宮 正満 ヴァイオリン独奏:寺神戸 亮 第1ヴァイオリン:高田 あずみ 第2ヴァイオリン:竹嶋 祐子 ヴィオラ:森田 芳子 ヴィオローネ:桜井 茂 チェロ:鈴木 秀美 チェンバロ:鈴木 雅明 |
トランペット独奏:島田 俊雄 リコーダー独奏:ダン・ラウリン オーボエ独奏:三宮 正満 ヴァイオリン独奏:寺神戸 亮 第1ヴァイオリン:高田 あずみ 第2ヴァイオリン:竹嶋 祐子 ヴィオラ:森田 芳子 チェロ:鈴木 秀美 コントラバス:桜井 茂 チェンバロ:鈴木 雅明 |
協奏曲第3番 ト長調 BWV1048 |
ヴァイオリン:寺神戸 亮、若松 夏美、竹嶋祐子 ヴィオラ:森田 芳子、高田 あずみ、パウル・エレラ チェロ:鈴木 秀美、山廣 美芽、懸田貴嗣 コントラバス:桜井 茂 チェンバロ:鈴木 雅明 |
ヴァイオリン:寺神戸 亮、若松 夏美、竹嶋祐子 ヴィオラ:高田 あずみ、森田 芳子、赤津 眞言 チェロ:鈴木 秀美、諸岡 範澄、山廣 美芽 コントラバス:桜井 茂 チェンバロ:鈴木 雅明 |
協奏曲第4番 ト長調 BWV1049 |
ヴァイオリン独奏:寺神戸 亮 リコーダー独奏:山岡 重治、太田光子 第1ヴァイオリン:若松 夏美 第2ヴァイオリン:高田 あずみ ヴィオラ:森田 芳子 チェロ:鈴木 秀美 コントラバス:桜井 茂 チェンバロ:鈴木 雅明 |
ヴァイオリン独奏:寺神戸 亮 リコーダー独奏:ダン・ラウリン、山岡 重治 第1ヴァイオリン:若松 夏美 第2ヴァイオリン:高田 あずみ ヴィオラ:赤津 眞言 チェロ:鈴木 秀美 コントラバス:桜井 茂 チェンバロ:鈴木 雅明 |
協奏曲第5番 ニ長調 BWV1050 |
フラウト・トラヴェルソ独奏:前田りり子 ヴァイオリン独奏:若松 夏美 チェンバロ独奏:鈴木 雅明 ヴァイオリン:竹嶋祐子 ヴィオラ:森田 芳子 チェロ:鈴木 秀美 コントラバス:桜井 茂 |
フラウト・トラヴェルソ独奏:菅 きよみ ヴァイオリン独奏:若松 夏美 チェンバロ独奏:鈴木 雅明 ヴァイオリン:高田 あずみ ヴィオラ:森田 芳子 チェロ:鈴木 秀美 コントラバス:桜井 茂 |
協奏曲第6番 変ロ長調 BWV1051 |
ヴィオラ独奏:寺神戸 亮、高田 あずみ ガンバ独奏:福沢 宏、山廣 美芽 チェロ:鈴木 秀美 ヴィオローネ:桜井 茂 チェンバロ:鈴木 雅明 |
ヴィオラ独奏:寺神戸 亮、高田 あずみ ガンバ独奏:福沢 宏、山廣 美芽 チェロ:鈴木 秀美 ヴィオローネ:桜井 茂 チェンバロ:鈴木 雅明 |
*同じ楽器に複数の奏者が記載されている場合は左から I 、II 、III |
(02/10/20)
BCJの名手達が紡ぎ出す極上のバッハ−
ブランデンブルク協奏曲には饗宴という言葉がよく似合う。楽長バッハが選りすぐりの名手達のために書いた作品だけに、その独奏楽器の彩りと味わいはバロックの協奏曲の中でも群を抜いている。高級中華料理店の丸テーブルにとびきり絢爛豪華なお皿が6つという感覚ですね。
そのまま食べても十分美味しいこの名曲に鈴木雅明さんはフレンチピッチという調理法を選択。これがいいんだなぁ。今までさんざん味わってきたはずの6曲がなんと芳醇な香りを放つことか!この感激は並じゃない。特に管楽器と弦のしっとりとした調和はショックと言ってもいいほどの美しさである。僕などいまだに2年前の演奏会の響きが心の引出しで鳴っている…。前回の演奏にどんなプラスアルファがあるのかも興味津々。
ケーテン宮廷に勝るとも劣らぬBCJの名手達が紡ぎ出す極上のバッハ。初めての方はフレンチピッチの響きを知って酔い、二度目の人はその味と香りを再び堪能する。いずれにしても会場は濃密なるバッハ体験の場となるのは間違いないのである。
朝岡 聡 (フリーアナウンサー)
(チラシ掲載文:02/08/20)
フレンチピッチの柔らかく暖かい響き−
1721年3月24日 J.S.バッハは、不慣れなフランス語の献呈の辞をつけて『様々な楽器のための6つのコンチェルト』と題する美しい浄書譜を、ブランデンブルク辺境伯に献呈しました。恐らくこの辺境伯はこれを一度も演奏させることはなかったでしょうが、私達には「ブランデンブルク協奏曲」の名前で伝えられたことは本当に幸運なことでした。バッハは献呈に際し、曲ごとに変幻自在な編成と性格を与え、この曲集を300年の後にもなお虹彩を放つすばらしいものとしたのでした。当時の社会的構造を反映して、狩猟ホルンが宮廷の権威を高らかに宣言する第1番、各音楽分野を代表する4つの楽器が一堂に会した第2番、9声部の弦楽器が豊かなサウンドを醸し出す第3番。さらに、第4番では超絶技巧のヴァイオリンとリコーダーが、有名な第5番ではチェンバロが、そして最後の第6番では、普段は内声のみを受け持つヴィオラがソリストとなって、驚くべき華麗な響きを発揮します。
今回もBCJでは、ケーテンの宮廷の事情に鑑み、低いフレンチピッチ(a'=392)を採用し、柔らかく暖かい響きでこのコンチェルトをお届け致します。コンチェルトの楽しみは、音楽が一瞬もとどまることなく軽やかに走り、聴く者の心を瞬く間にさらってしまうところでしょう。どうぞ、皆様の心の内をも、ブランデンブルク協奏曲の華麗な響きが駆け抜けますように。
鈴木雅明 (バッハ・コレギウム・ジャパン音楽監督)
(チラシ掲載文:02/08/20)
VIVA!
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