日本YWCA創立100周年記念コンサート
 バッハ・コレギウム・ジャパン「J.S.バッハのグロリア」


2005/11/04  19:00 東京オペラシティコンサートホール・タケミツメモリアル


J.S.バッハ/プレリュードとフーガ 変ホ長調 BWV552 (オルガン:鈴木雅明)
       《泣き、嘆き、憂い、怯え》 BWV12
       《われら汝に感謝す、神よ、われら感謝す》 BWV29 
       アリア《ああ、留まってください、私の愛しまつる命の君よ》(「昇天祭オラトリオ」BWV11より)
       《いと高きところに栄光 神にあれ》BWV191


《出演メンバー》  

鈴木雅明(指揮/オルガン独奏[BWV552])

野々下由香里(ソプラノ)
波多野睦美(アルト)
櫻田 亮(テノール)
浦野智行(バス)

バッハ・コレギウム・ジャパン(合唱・管弦楽)

 ソプラノI,II :野々下由香里、柏原奈穂、鈴木美紀子、緋田芳江、藤崎美苗、星川美保子
 アルト:波多野睦美、青木洋也、鈴木環、田村由貴絵
 テノール:櫻田亮、谷口洋介、藤井雄介、水越啓
 バス:浦野智行、緋田吉也、藤井大輔、渡辺祐介

 トランペットI-III:島田俊雄、神代修、村田綾子 *スライド・トランペット(BWV12):島田俊雄
 ティンパニ:近藤高顯
 フラウト・トラヴェルソI,II:前田りり子、菊池香苗
 オーボエI,II:三宮正満、尾崎温子
 ファゴット:堂阪清高

 ヴァイオリンI:若松夏美(コンサートミストレス)、パウル・エレラ、竹嶋祐子
 ヴァイオリンII:高田あずみ、荒木優子、山口幸恵
 ヴィオラI,II:森田芳子、渡部安見子

 [コンティヌオ(通奏低音) ]
  チェロ:鈴木秀美
  コントラバス:櫻井茂
  チェンバロ:大塚直哉
  オルガン:今井奈緒子(BWV29オブリガート)

(05/11/04更新)


「J.S.バッハのグローリア」演奏にあたって
    BCJ指揮者 鈴木雅明さんに聞く

YWCAとの関わり
 母と叔母がYWCAの会員なので、僕は大学生の時は、毎年YWCAの子どもたちのキャンプにリーダーとして参加していました。肝試しでお化けを演じたり、子どもたちの顔に落書きしたり、懐かしい思い出がたくさんあります。北海道のキャンプでは、ある朝寝ていたテントが牛に囲まれ、必死に牛を追い出したこともありましたね。これまでも音楽家としてYWCAのために何回か演奏会をしました。ご縁がありますね。
コンサートの曲目について
 100周年のコンサートですから内容的に華やかさがほしいと思いました。普通のカンタータは特定の礼拝のために書かれたものですから、演奏会のイメージでやるものとはちょっと違います。
 バッハはロ短調ミサ曲を書く前に、ラテン語のミサ曲を書きました。それによってより普遍的なものを求めたのです。今回演奏するカンタータ191番はそのような曲で、神の賛美がテーマです。そしてこれは後にロ短調ミサ曲に取り入れられています。
 一方、29番はドイツ語で歌われる曲で、神への感謝と平和の希求がメインテーマです。これもロ短調ミサ曲の最後に転用されています。
 二つの曲とも合唱とオーケストラとソリストによる演奏です。オーケストラの中にはトランペットも入っていて、祝典にふさわしいものです。
100周年記念コンサートへの抱負
 僕たちはよい演奏を提供することが使命です。その音楽がどう作用するかは受け手の問題です。みなさんにバッハの音楽への共感をもっていただけたらと思います。初めてバッハを聴く方もおられると思いますが、そういう方々もバッハの音楽にとらえられると思います。バッハの音楽は複雑ですが、なにも音楽に精通していなくても感じ取ることができます。非常に内容が詰まった充実した総合的な音楽なのです。

(2005年1月15日、『YWCA』紙[YWCA No.638 2005.3発行]のインタビューより:05/11/01 )


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