鈴木雅明指揮 東京シティフィルハーモニック
リハーサル・レポート


 2010年の最大の話題のひとつ、「鈴木雅明がマーラーを振る」その日がいよいよ明日に迫りました。その日を前に、東京シティフィル事務局のご厚意で、昨日行われた本番前最後のリハーサルを見学させて頂くことができました。午後1時から数度の休憩を挟んで午後5時20分まで行われた精力的なリハーサルの一端をここにレポートさせていただきます。明日の本番が実に楽しみです。どうかお聴きのがしなく!!

(10/09/30)

2010年 9月29日(水) ティアラこうとう・大ホール 鈴木雅明/東京シティフィルハーモニック・リハーサル
本番の曲順にリハーサル開始。最初はモーツァルトの「ドン・ジョバンニ」序曲。弦は対向配置で8-8-6-4-2。ティンパニは古いタイプで堅いばち。序奏も推進力のある音楽。すっきりした味わいの響きがホールに広がりました。
続いて同じくモーツァルトの交響曲第38番「プラハ」。今回の演奏会はこのプラハゆかりの3曲で構成されている。プラハで喝采を浴びた「ドン・ジョバンニ」、その勢いで書かれたこの交響曲。そしてマーラーが最初の交響曲に着手したのが、このプラハの地だったとのことです。
オーケストラの編成は、序曲からクラリネットが抜けただけ。しかし、その音楽は宇宙的です。リピートはすべてあり。聴き応え充分です。弦楽器のビブラートは最小限。しかし要所要所で効果的に使われていました。
最後はいよいよマーラー/交響曲第1番「巨人」のリハーサル。1楽章のホルン、大きく歌うようにと指示が飛びます。(左) リピートはもちろんあり。
3楽章冒頭のテーマは、よくあるコントラバスのソロではなく、コントラバスのソリ(パート全員での演奏)。マーラーの最終的な意図はこの形とのマエストロのお話でした。(中央) 弦楽器にも「歌」が求められます。(右)
   
金管や打楽器も大活躍。スケールの大きな音楽が組み上げられていきます。弦楽器の編成は14-12-10-8-7。配置はビオラが外側の通常の配置です。この曲では様々なニュアンスのビブラートが用いられていました。
終楽章のエンディング、バンダの金管とホルンがスタンディング・プレイで華麗にフィニッシュ。

最後は精力的な4時間余りのリハーサルを終え、楽屋でくつろぐマエストロをパチリ。お疲れ様でした!
10月1日の本番が楽しみです!!
(10/09/30)

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