BCJクリスマス・コンサート2011
  J.S.バッハ/クリスマス・オラトリオ(I,II,III,VI部)


2011/12/ 4 東京オペラシティ コンサートホール 16:00 

*同一プロダクション・・・12/3 第219回松蔭チャペルコンサート:神戸松蔭女子学院大学チャペル 15:00 


J.S.バッハ/クリスマス・オラトリオ BWV248 (I,II,III,VI部)


指揮:鈴木雅明
独唱:ジョアン・ラン(S)、ダミアン・ギヨン(CT)、櫻田亮(T/福音史家)、ペーター・コーイ(B)
合唱と器楽:バッハ・コレギウム・ジャパン 

〈合唱〉
ソプラノ:ジョアン・ラン、澤江衣里、緋田芳江、藤崎美苗
アルト:ダミアン・ギヨン、青木洋也、鈴木 環、布施奈緒子
テノール:櫻田 亮、石川洋人、谷口洋介、藤井雄介
バス:ペーター・コーイ、浦野智行、佐々木直樹、藤井大輔

〈オーケストラ〉
トランペットI,II,III:ジャン=フランソワ・マドゥフ、ジェローム・プランセ、グレアム・ニコルソン
ティンパニ:菅原 淳
フラウト・トラヴェルソI,II:菅 きよみ、前田りり子
オーボエ&オーボエ・ダモーレI,II:三宮正満、尾崎温子
オーボエ・ダ・カッチャI,II:森 綾香、杉本明美
ヴァイオリンI:若松夏美(コンサートマスター)、パウル・エレラ、竹嶋祐子、山内彩香 
ヴァイオリンII:高田あずみ、荒木優子、廣海史帆
ヴィオラ:成田 寛、秋葉美佳

―コンティヌオ(通奏低音)―
チェロ:鈴木秀美、武澤秀平 ヴィオローネ:西澤 誠治
ファゴット:村上由紀子 チェンバロ:鈴木優人  オルガン:今井奈緒子


《クリスマス・オラトリオ》は、クリスマス(降誕節)の時期から元日、そして顕現節の始まりである1月6日にかけて一日ずつ演奏されるべく書かれました。私自身、これまで12月(第1〜3部)と1月(第4〜6部)に分けて上演したことも、1回の演奏会で全曲を上演したこともあります。それらを踏まえ今回、新たな提案として、第1〜3部と第6部という組み合わせを考えましたが、これにはもちろん意味と狙いがあります。

イエス降誕、野宿する羊飼いへの天使の告知、ベツレヘムへ訪れた羊飼いと飼い葉桶に眠るイエスとの出会い、東方の三博士が星に導かれイエスを訪ねるといった場面などが散りばめられたこの大作は、「イエス降誕の祝福、十字架に磔にされるためにこの世へ降りて来たという最後の悲劇、その後に続く復活」という大きな流れがワンセットで表現されています。つまりそこには顕現節、四旬節、そして受難節へと向かっていく、"次への意識"がいつもある。だからこそ、降誕節の時期に演奏される第1〜3部のみの演奏ではなく、第1部と関連の強い第6部を続けて、いわばエピローグまで表現したいと思ったのです。この曲の内容も伝えられ、1回のコンサートにほどよい演奏時間になる組み合わせではないでしょうか。
昨年のBCJ創立20周年記念公演で演奏した音楽劇《とどろけ太鼓、高鳴れラッパ》が《クリスマス・オラトリオ》の原曲の一つである事は良く知られています。そして《クリスマス・オラトリオ》には世俗カンタータのパロディが散りばめられている事も特徴のひとつでしょう。私たちは今年から世俗カンタータ・シリーズを始めたばかり。まったくの偶然ですが、これら繋がりのある作品たちを続けて演奏するタイミングにとても自然な流れを感じていますし、今回のコンサートに、私たち自身の"次への意識"を込めたいと思っています。
バッハ・コレギウム・ジャパン
音楽監督 鈴木雅明
(チラシ掲載文:こちらもご覧ください)

【コメント】
 十年ぶりのクリオラ、カンタータの演奏経験の積み重ねや、バルブ/ホールなしのトランペットの採用などの変遷が反映した、聴き応えのある音楽を提供してくださいました。アンコールは両日とも第1部終曲のコラールでした。(11/12/04)
  

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