奥の部屋へ入って行くと、暗い中にシャワールームの明かりだけがついており、水音はそのシャワーの音でした。パーティーの真っ最中だというのに、はて誰がシャワーを使っているのかと思ってあなたが首をひねりました。
そのとき、突然シャワールームのドアが開いて、カークの濡れた半裸身が出てきました。
「ぎゃぁっ」
「うわっ」
互いに悲鳴をあげて、あなたは後ろを向き、カークはバタンとドアを閉めました。数秒の沈黙後、そっと再びドアが開いて、カークの遠慮がちな声がしました。
「…あの、悪いけど、そこの着替え、取ってくれるかな?」
「あ、は、はい」
あなたはまだドキマギしながらも、そばの椅子に無造作に掛けられていた服を取って、カークに渡しました。少しだけ開いたドアから差し出された彼の日に焼けた伸びやかな腕が眩しく、また同時に暗い部屋の中で艶かしくも見えました。
やがて着替えたカークが出て来、タオルでその長い髪の水気をワシャワシャと拭き取りながら言いました。
「ごめん。人がいるとは思わなかったから」
決まり悪そうにこちらを伺うカーク。あなたは
