やりたい事はたくさんあれど

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 あたしの好きな事は「打ち込み」だ。

 一番好きな打ち込みで何を打込むのかというと、勿論曲データである。中学・高校と吹奏楽をやっていたお陰でアレンジに興味を示し、DTMのDの字も知らないうちからスコア収集を趣味としてきたので、時間が許すのなら打込める曲は山ほどある。クラシックなんかはスコアリーディングしながら聞く人なものだから、好きな曲でも市販されていなければ楽器屋さんに輸入物でもいいからと注文したりしていて、割と揃ったりしている。耳コピー(耳で聞いた音を再現する方法)出来ればよいのだが、時間がかかり過ぎてしまい、誤魔化す事の出来ない性格から挫折してしまう曲が多数。絶対音感が日常的生活にとても弊害をもたらすものでも、それを保有している人が非情に羨ましかったりする。それはともかく、暇さえあれば曲データの打ち込みを黙々とやっていたりする。

 次に好きな打ち込みは「帳票データ」の打ち込みだ。会社の仕事でやっている事だけれど、やっぱりデータ 入力は好きだったりする。流石に趣味にはなりようがないが、カタカタとキーボードを叩く事は心地よい。エラーも無く、さくさくと打込めた時は最高。先打ちのし過ぎで入力時のビープ音が消え、打ち終わっている何画面も先の処理すら終わっていないのを眺める時は至福の時間である。「やっぱ386マシンじゃダメよね〜」などとほざきながらも、自分に酔っている。仕事で打ち込みしている姿は、あまり見られたもんじゃない。

 もちろん文章の打ち込みも大好きだ。学生時代は小説を書くのも趣味で、ルーズリーフの原稿用紙を使って授業中なんかに書いていた。それが家にワープロがやって来ると書くペースが断然違う。打ちながら次の言葉を選んでいる。小学生の時デパートの文房具売場にあった英文タイプライターで覚えたキー配列を覚えていたお陰で、偽ブラインドタッチも数週間でマスターだ。社会に出て、キーボードのキの字も知らないおじさま達の中で軽快に叩くキーボード。爽快である。

 キーボードといえば、鍵盤楽器もキーボードだ。ピアノなんかは「弾く」というけど、「叩く」といった表現も使う訳だし、やっぱり何時間も練習するのなら「打ち込み」といっても多少の無理はあれど間違いでもない。親指から小指まで必死に広げてもオクターヴが和音に鳴ってしまうけど、バイエルは完璧だ。ソナチネだって1週間時間くれれば何とでもするさ。モーツァルトのトルコ行進曲は流石にダメだったけどね。

 そんなこんなで、趣味でも仕事でも要モニター&キーボードなのは身体に良くないらしく、目は疲れ、右手は腱鞘炎が慢性化し、少々ガタが来てしまっている。そこで最近買ったドリームキャスト。たまには(しょっちゅうだと思うぞ)ゲームをやりまくるのも悪くないと、「ポップンミュージック」に 気付いてはいけない事に思わず(以下略)の図 はまって
いたりする。結構どうしてなかなか面白い。最近の歌謡曲はあまり知らないのでコナミのHPにいって情報を仕入れると、全てオリジナルの曲だという。どうもそれ風に作ってるじゃんって曲も中にはあるけど、フルパッドで頑張っている。

 しかしだ。どう考えても、パッドは叩くものだ。
 ・・・って事は。
 しまった。

「ポップンミュージック」も打ち込み




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