このページでは皆様から寄せていただいた黒米(古代米)に関する
レポートを掲載させていただきます。

静岡県・成川さんよりメールをいただきました(2004・8・24)
県内伊豆で農業をやっています。成川ともうします。
黒米は、最初4種類ほど作っていて、その中で一番使いよいものを残して、今はそれを作っています。
無農薬で毎年作っていたのですが、コナギがひどくて大変でした。
アイガモ農法も4年程前からやっているのですが、この黒米のところは、増水しやすく、アイガモのためのネットが出来ないと、諦めていたのですが、あまりの草のひどさに、今年はとうとう網を切られても、アイガモが逃げてもやるぞ!ということになりました。
運良く、今年は増水せず、稲も穂が出たので、お役ごめんで休耕田へ引越ししました。
地元のフランス料理屋さんや、料理屋さん、パン屋さん等で少し使って頂いています。


黒米を育てる苦労が伝わってきます。お米は「大地からの贈り物」、大切に食べましょう。
成川さんが作った黒米を、ご自身のHPでも販売されています。→こちらへ

東京都・渡部さんより、小学校の収穫祭のレポートです
今回の収穫祭では 子たちが育てたお米、黒米、玄米、雑穀米と数種類のお米をみんなで試食しました。
やはり、一番子供たちの興味を引いたのが黒米でした。今回は白米との違いを知ってもらうために100%黒米で炊きました!
「ほんとに真っ黒なお米だ!」と 最初は恐々・・・口を紫色にしながらの試食。自分たちが作った白米と一緒に食べると美味しい!とか僕は好きと何度もおかわりに来る子も、また保護者の方でも美味しいとおかわりしてくださるかたもたくさんいました。
家では白米と一緒に炊いて食べてみてねと雑穀と一緒にお土産も少しずつ渡せました。
無事行事が終わり 役員一同ほっと一安心です。

生徒さんたちが育て、収穫したお米の収穫祭で、こんなお米もあるよ、と黒米を紹介していただきました。子供たちの驚く様子が伝わってきます。役員のお仕事、お疲れ様でした!

茨城県・箕輪さんよりお寄せいただきました
我が家では1年前から黒米を食べています。
調理法としては白米に混ぜて食べるのが一番多いです、次にアイスクリームにソースとしてかけて戴きます。このソースはインドネシアで教えていただきました。
ご存知の様に医食同源と言う言葉が有りますが、現代人はこの食に対して疎かになってきている様な気がします。
本来日本人は ファーストフード店で売られている様な食事では無く、古来培われてきた食文化があります。食文化の変化が日本人の思考の変化にも影響してきている様にも思われます。 この食文化を受け継ぐことによって日本人特有の情緒性や思考も培われてると思っています。だからこそ主食であるお米をもっと大切にしていきたいと思っています。
黒米は胃のもたれも無くアントシアニンの成分のせいか 視力が良くなった様な気がします。



メールでいただいた黒米のご感想を、こちらに転載させていただきました。ありがとうございました。

北海道・石村櫻さんからのレポートです
◆北海道全般の状況

 正確に把握していませんが、各地で玄米または半搗精米は、売られているようです。またレストランなどでメニューに多くでているようです。そのお米の多くは本州産でしょう。

 稲は、感光性の作物で本来持っている性質は、日が短くならないと穂が形成されません。北海道においては夏、日が長く幼穂形成が遅くなってしまいます。出穂もおくれ、秋までに出穂しないものや、出穂してもそれが9月になってしまうと稔ることが出来ません。ですから北海道で出きる稲は、この1日の日の長さに反応しない、感温性といって、温度がある程度あがると穂ができはじめる品種でなければなりません。本州以南の品種は北海道では特に早い物でも、出穂は8月下旬になります。そこでたまたま秋がくるのがおそい年だけ何とか稔るのがあるのです。 

◆黒米・赤米をつくっている方にお願い

 多くの方が興味をもって様々な品種をつくっておられるようですが、これらの稲の花粉が普通の稲を悪くすることがあり得ますので、他に迷惑にならないよう、十分な注意をして栽培していただきたいと思います。米あまり現象になる前、農水省は白い玄米以外の米を退治していた経過があるのは、私たちの主食である米の質を落とさないためでした。
 現在、作られている品種も古代米と称して、近年に育種されたものや、外国から持ちかえった種子を使っているものなど様々です。



石村さんは、拓殖大学北海道短期大学で教壇に立たれています。専門家からみた黒米(紫糯米)のレポートをいただきました。北海道では栽培が難しいようですが、改良が進められているようです。

沖縄県・島袋陽さんからのレポートです(2001・1・31)
さっそく黒米についてですが、栽培している地域はいくつかありまして、まず伊是名村という離島の黒米は沖縄ではけっこう有名です。そこで琉球王朝時代の王のための黒米が栽培されていたとか・・・(これはどこかで聞いた気がするだけなので、調べてみます)。あと、北部の名護市の喜瀬、宜野湾市の伊佐などでも栽培されているようです。 これらは実際にお店に売られていたものです。(他にもまだあると思いますが)
 僕がこれらの黒米をみて感じた事は色がまばらだということです。中には真っ黒なのもあるのですが色が一定ではありません。沖縄のブドウは本土のもののように紫ではないということをブドウ農家の方から聞きました。気温の日較差が小さいからだとのことでしたが、黒米もそうなのでしょうか。 調査したいと思っています。



島袋さんは、沖縄の大学で黒米の研究をされています。沖縄の黒米事情をレポートしていただきました。お忙しい中、ありがとうございました。

静岡県・田村初美さんからのレポートです
「エコショップ・あらいぐま」を、島田市本通り7丁目で共同経営されている天野三枝子さんに、黒米(インディカ種)の栽培についてうかがってみました。
※天野さんは農家の方ではありませんが、田んぼを借りて黒米を作りました。

◆田植えは6月。黒米の栽培は初の試み。以下は、天野さんのコメントです。
「実をつけ始めた夏に、虫がたくさんついてしまったのですが、無農薬で貫きたかったので木酢液を100倍に薄めて散布したら、一応は回復しました。
 また、同じ苗を別の場所に植えた人たちは葉が枯れるイモチ病になって実りませんでした。この差は水の違い(汚れ)ではないか、と思うのですが・・・。
 いずれにしても、黒米と普通のお米の苗を同じ田んぼに植えてみて、黒米は虫がつく分手がかかりました。これは黒米(インディカ種)そのものが原種に近いからかなぁ・・・。」

と話してくれました。稲刈りのあとの脱穀機も特別なものが必要だったようです。
ちなみに今年は懲りて(?!)黒米の田植えはしなかったそうです。
※管理人より・・・現在主流のジャポニカ系の黒米(短粒種・・良く私たちが食べる白米と同じ形)は、現代の種類の系統なので、原種に近いインディカ種よりも栽培しやすいそうです。


食べる時、黒米は白米に色がつくので、ご家族はあまり喜ばないそうですが、天野さんご自身は「黒米だけ」で炊いたらどうなるのか?おはぎも作ってみたい・・・・と興味ありげでした。

私(田村)としましては、白米に対して1割くらい黒米に、少しの塩を入れて炊くのが好きです。炊き上がるときの香ばしいにおいが特に良いです。ぷちっという歯ざわりも・・・
黒米でもジャポニカ種のほうが充実していて味わいもあります。黒米オンリーならおかゆが消化に良くて胃にやさしそうですよね。



田村さんは、この黒米の栽培のお手伝いをしたそうです。
レポートをいただき、本当にありがとうございました。



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