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いろいろ使える断熱素材
布のように加工してあるファイバー | 断熱ボード〜サイズはいろいろ |
断熱材と呼ばれる分野も様々な製品があります。素材の材質や、形状等 用途によってかなりのバリエーションがあります。一つの傾向として、綿の ような柔軟性に富むものと、ボードのように形状が決まっていて、切断加工 が容易なものとに区別されます。さらには、不定形耐火物のような材料に 加工されたもの(ファイバーキャスト)があります。 綿状のものは、本当に綿状のままのもので、充填用に使われるものと、 上記のように布のように加工してあって、充填や保温、レンガの隙間の 収縮膨張調整として使われるものがあります。後者をブランケットと呼ぶ 場合もありますが、布の厚さ、サイズ等によってバリエーションがあります。 また、慣れない方が見落としやすいのが、綿の充填密度の違いもあります。 簡単に言えば、一定の面積を300本の綿で編むか、500本の綿で編むか という違いです。見た目は全く一緒なので注意が必要です。 ボードは、サイズ、厚みによってバリエーションが分かれます。窯の形状、 そして設計上で決まってくる熱伝導の値で、厚みを決めていきます。 断熱材の効用 |
赤色:炉内部(熱) 黄色:目地(モルタル) 緑色:ケーシング(鉄) 水色:断熱材 |
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断熱材がないと・・ | 断熱材有 |
上図は、耐火レンガ積みの炉の燃焼を模した図ですが、モルタル目地(黄色) がなんらかの状況下で欠損(目地切れ)した状態を表しています。断熱材が ない状態(左図)では、熱が、直ちにケーシングに到達し、仮にこの炉が屋外 に設置してあった場合、熱と雨等の水分によって、ケーシングはスグに腐食 するばかりか、火傷の危険性もあります。しかしながら、間に断熱材が入って いれば、こうした事態になっても、断熱材が防波堤の役割を果たす訳です。 炉材を組み合わせるという事は、熱伝導の係数を計算するのと同時に、 構造的に起こりえる事態に、どう対処するかという知恵や工夫を活かす という事でもあるわけです。 断熱材の効用その2〜レンガは動く もうひとつ炉壁で起こる重要な現象が、「膨張・収縮」です。バーベキューや パン・ピザ窯のような比較的低温ならともかく、1000℃を超える条件下では、 温度の上昇と共に、レンガは膨張します。1つのレンガが1ミリ膨らんだと しても10コ並んでいれば1センチ移動するという計算になり、膨らむ場所が なければ炉内にレンガがセリ出してきたり、ケーシングに圧力がかかって 歪んだりします。こうした膨張収縮を受けるために、レンガ積みの時に 一定間隔で膨張綿を入れます。もっとも、こうした綿を挟む場所は、レンガの 膨張を食い止める為に挟むのですが、綿を挟む場所から、前述の目地切れ のような状況も考えられますので、そうした状況を加味しながら、裏に 「バックアップ」のための裏張りレンガ(断熱材)を施工するのです。 |