ご自分の症状にあったお薬を選びましょう!
※ご相談される際に次のことをお伝えください。
・現在の症状
・慢性病の有無(ぜんそく、糖尿病、高血圧症など)
・職業(眠くなる成分が含まれているものもあります)
・主な成分
・頭痛や関節の痛みをやわらげる解熱鎮痛の成分
・せきと痰を抑える鎮咳去痰成分
・くしゃみ、鼻水、鼻づまりをやわらげる抗ヒスタミン成分(眠くなる作用もあります)
・眠気を抑える成分のカフェイン、解熱鎮痛効果の増強も期待できる場合があります
成分名 | 薬物名 | 主な働き |
---|---|---|
●解熱鎮痛剤 | アセトアミノフェン | 非ピリン系成分。これにカフェインとエテンザミドを配合したACE処方が主流。解熱鎮痛作用はアスピリンと同じくらい。炎症を抑える効果はほとんどない。アスピリンなどと比べ、胃を荒らすことがほとんどない。 |
アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、サリチルアミド | ピリンという名称がついていますが、非ピリン系サリチル酸系の成分。解熱鎮痛、抗炎症に効果を発揮。副作用として胃腸障害・ぜん息や血液障害なども起こることがある。ぜん息の方や小児には注意したい成分。エテンザミドの胃腸障害はアスピリンよりは小さいと言われています。サリチルアミド(エテンザミド)は水痘(水ぼうそう)若しくはインフルエンザにかかっている又はその疑いのある乳・幼・小児(15歳未満)では使用を避ける必要があります。 | |
イブプロフェン(スイッチOTC薬) | 解熱鎮痛作用がある他、炎症を抑える作用が強い。のどの痛みや関節痛などの炎症を伴うものに効果的。アスピリンなどに比べると、胃腸障害の副作用は少ない。他の副作用としてまれにぜん息や薬疹を起こすことがある。 | |
イソプロピルアンチピリン(スイッチOTC薬) | ピリン系に属する成分。他の成分と同じようにプロスタグランジン(発痛増強物質)がつくられるのを抑えることで効果を発揮。単品より他の系統の成分と一緒に配合することで相乗的効果がある。副作用にアレルギー性の発疹がでることもある。 | |
●抗ヒスタミン剤 | マレイン酸クロルフェニラミン、(塩酸)ジフェンヒドラミン、マレイン酸カルビノキサミン(=シベロン)、フマル酸クレマスチン(スイッチOTC薬)、メキタジン(スイッチOTC薬) | ヒスタミンの作用を抑え、アレルギーなどの症状の緩和に効果をあげる。くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、じんましん、痔や水虫などの炎症やかゆみ、乗り物酔いなどにも効果を発揮。多くの市販薬に利用されている(二重投与に注意)。塩酸ジフェンヒドラミンは他の成分より、かゆみ止めの効果が高く、眠気も強く感じる。マレイン酸カルビノキサミンとともに速効性がある。フマル酸クレマスチンは、効きめが長く続く。メキタジンは眠気が少ないのが特徴。副作用として眠気・口の渇き・目がチカチカする・尿が出にくいなどの症状が起こる場合もある。消化管に作用するため、便秘になることもある。 |
塩酸トリプロリジン | ||
塩酸ジフェニルピラリン | ||
●鎮咳(せき止め)剤 | リン酸ジヒドロコデイン(リン酸コデイン) | せき中枢の働きを抑える薬、副作用として便秘や眠気など。 |
臭化水素酸デキストロメトルファン | 効きめはコデインより弱く、便秘などの副作用も少ない。 | |
ヒベンズ酸チペピジン | せき中枢を抑制してせきを止めるとともに、気道の分泌を促進して痰を切りやすくする作用をもつ。 | |
ノスカピン | せき中枢を抑制する働きをもち、せき止めの効果はコデインと同程度。 | |
リン酸ジモルファン(スイッチOTC薬) | ||
クエン酸カルベタペンタン | ||
塩酸クロペラスチン | ||
●交感神経興奮剤 | 塩酸メチルエフェドリン | 交感神経を興奮させて気管支をひろげ、それによってせき止め作用を発揮。 |
塩酸プソイドエフェドリン(PSE),プソイドエフェドリン | 血管収縮作用により鼻粘膜や結膜の充血抑制などをおこなう。副作用として頭重、心悸亢進、悪心、嘔吐等がある。 | |
●去痰(痰を切りやすくする)剤 | グアヤコールスルホン酸カリウム | 気道の分泌を促進して痰の粘度を薄め、痰を切りやすくする。 |
グアイフェネシン | せき中枢を抑制するとともに、気管支拡張作用、気道分泌促進作用がある。 | |
アンブロキソール塩酸塩(スイッチOTC薬) | 気管支炎や気管支喘息では、気管支が炎症をおこして粘膜が腫れるため、濃い分泌物の増加が見られますが、外に排出する力が弱っているために痰になります。この薬は気管支からのうすい分泌物を増やして、痰をうすめて外に出やすくします。 | |
クレゾールスルホン酸カリウム(スイッチOTC薬) | ||
塩酸ブロムヘキシン(スイッチOTC薬) | ||
塩酸L−エチルシステイン(スイッチOTC薬) | ||
●消炎酵素剤 | 塩化リゾチーム(スイッチOTC薬) | 痰の粘度を薄めて痰を切りやすくするとともに、炎症や出血を止めたりする作用もあり、のどのはれなどに効果的。卵白から取り出された酵素のため、卵アレルギーのある人は要注意。 |
セラペプターゼ(=セラチオペプチダーゼ)(スイッチOTC薬) | 痰や鼻汁の粘度を薄め、排出しやすくするほか、鼻粘膜やのどの炎症を抑える。 | |
ブロメライン(スイッチOTC薬) | パイナップルから抽出されたたんぱく分解酵素が炎症を抑え、鼻づまりなどを軽くする。 | |
●抗プラスミン剤 | トラネキサム酸(スイッチOTC薬) | 血液の塊を溶かすプラスミンの作用を抑えることで止血作用を示し、また抗炎症作用ももつ。消炎酵素成分とともに配合されることが多く、のどの痛みなどに効く。 |
●中枢神経興奮剤 | (無水)カフェイン、カフェイン水和物 | 中枢神経を刺激することによって、眠気がとれる。抗ヒスタミン成分の眠気が大きくなりすぎないように配合されている。解熱鎮痛剤の作用の増強も期待できる。 |
●生薬 | マオウ | 主成分は交感神経興奮薬のエフェドリン。発汗、解熱、気管支拡張、胃酸分泌促進作用などをもつ。副作用として頻脈、動悸、不眠などがおこることがある。 |
カンゾウ | 主成分はグリチルリチン。鎮痙、去痰、健胃、整腸などによく利用される。副作用として、むくみや血圧上昇があらわれることがある。 | |
ジリュウ | ミミズ科フトミミズを乾燥させたもの。解熱、気管支拡張、降圧作用などがある。 | |
ケイヒ | 桂の樹皮が原料。発汗、解熱、鎮痛、健胃、抗菌などの作用がある。 | |
ショウキョウ | しょうがの根。効果は発汗、解熱、健胃、解毒など。 | |
キキョウ | キキョウの根はサポニンを多く含み、去痰、鎮咳、鎮痛、鎮静、解熱作用があるとされる。 | |
●漢方 | 葛根湯 | 比較的体力のある胃腸の丈夫な人で、寒気がして発熱、頭痛、肩こりがあり、汗をあまりかかないというかぜの初期症状に効く。 |
柴胡桂枝湯 | 比較的胃腸の弱い人で、吐き気があり頭痛や寒気、関節痛などの症状をともなう、かぜに効きめがある。 | |
葛根湯加桔梗エキス | 葛根湯にキキョウのエキスを加えたもので葛根湯の効果プラス、鎮咳去痰に有効。 | |
小柴胡湯 | はきけ、食欲不振、胃炎、胃腸虚弱、疲労感および風邪の後期の症状。 | |
小青竜湯 | 気管支炎、気管支ぜんそく、鼻水、うすい水様のたんを伴う咳、鼻炎などの症状。 | |