追いかけ応援のはじまり

 スタート直後ですから、選手の集団を一瞬、見送ってしまえばそこは終わりです。ここから選手たちを車で追って、順に応援していくことになっています。大東大の幟や横断幕はお片づけをおまかせして、東門の駐車場へ向いました。熱田神宮の中ならさっきさんざんウロウロしたので、もうよくわかっていました。
 西の鳥居を通って、今日ご一緒させていただく女子学生さんたち4人と合流しました。うぅっ、若い!当たり前です、花子は彼女たちの倍くらい生きているんですから。つまり花子が女子学生さんだった頃に彼女たちは、生まれたんです。わたしって、やっぱりおばさんよねっ、と、まぁ、今ごろ気づいたわけではないけど。女子学生さんたちは、夜行バスで名古屋に来られたとのことでした。お疲れさまです。
 それはさておき(おいとかないと仕方ないから)、付き添いの金光くん、松尾くんにご挨拶(といっても軽く頭を下げただけ)して分かれて(彼らの今後の動きはお伺いしていませんでした。ゴールへ向われたのでしょうか?)、東門の駐車場へ向いました。なんでも駐車場に入るために独眼流さんはとっても早起きして、ご自宅を出られたそうです。そしたら、大東太郎さんからお電話。家を出るときに、掲示板をチェックしたら4時頃に出られたとかで、うわぁ、たいへん、と思っていたところでした。聞くところによると、あと1時間ほどで、伊勢にご到着になるとのこと。えっ、そんなん9時頃に着いても、なーんもすることなくって、暇なんちがうん? だって、わたし去年お昼前に着いても、とってもとってもとってもヒマだったから。それはおせっかいなことですけど。太郎さんとは、宇治橋でお目にかかれるんですね。わぁ、なんかとっても楽しみです。
 東門の駐車場のところにきて、独眼流さんが「はい、これ花子さんの分です」と渡されたのは、大東大仕様のグリーンのジャンバーとオレンジの箱根仕様のキャップ。どちらもなかなかカッコいい。わたしは大東カラーに染まって応援するのかなぁ、と実は複雑なんですが、これぞ正当派、駅伝応援スタイルと思うとなんか嬉しいのです。
 でも、もしわたしがグリーンの応援仕様を、気に入っているということが、C大応援仲間にバレたらどうなるんだろうか? うん、これはかなりヤバイです。いえ、でもわたしはこうなることは、予想できていたので、だからそのために、C大旗を持参したのでした。C大を応援する気持ちは、たとえ外側が大東大仕様になろうとも、1ミリも変わりませんから。
 そうしてお嬢さん4人、おばさん1人(花子)が独眼流さんの車で選手たちを追いかけて伊勢路へ移動です。車にはテレビもついてて、中継でだいたいの様子がわかります。これはかなりいいです!
だって、去年は移動中にラジオも入らなくなって、まったく様子がわからないまま伊勢にやってきたのですから。まったく情報がなくなったとき、テレビ観戦したほうがよかったのかなと、去年は一瞬、よぎりましたから。
 1区のランナーを追いかける形で、熱田を出発しました。ご一緒するのかなと思っていたカトーさんとは、別の車となりました。
 わたしは助手席に乗せてもらって、お嬢さまたちが後ろに座りました。1区のランナーは集団で走っているようで、まだまだ追いつく様子もなかったし、順位も動いていなかったので、しばらくは車のなかでお話タイムになりました。掲示板やメールでのやりとりはありましたが、直接、お目にかかってお話するのは、初めてでしたから。
 1区のコースを走りながら(もちろん、車で)感じたのは、「このコースってキツイんちゃうの」ってことです。こまめに上ったり下ったり、これでもかってくらい揺さぶられて10キロのところで、坂があって一瞬たりとも気が抜けないという感じがしました。

1区(14.6キロ)のレース経過 テレビ中継より

 当然ながら25人の大集団。1キロは2分55秒、2キロは2分57秒と最初は3分をきっていましたが、そのあとはだいたい3分から3分を切るくらいのペースでした。
 岡本くん(中大)は25人の集団の3分の2くらいのところ。少し後ろにつけているようでした。村井くん(大東大)は、ちょうど真ん中くらいを走っていました。先頭は中川くん(順大)、河野くん(東海)、黒田くん(法政)。なかでも黒田くんが上りのときに前に出るという感じです。
 9キロで中尾くん(帝京)、稲井くん(立命館)が集団から少し離れました。神奈川の竜田くんがすでにこのとき確認できませんでした。すでに集団からはかなり後れていたようです。岡本くんは、黒田くんに村井くんは河野くんのすぐ近くにいて、集団の前のほうにでてきました。
 10キロの上りあたりで、ようやく先頭集団らしきものができました。黒田くん、河野くん、森村くん(早稲田)、内田くん(駒沢)、竹安くん(徳山)、高見澤くん(山学)、三行くん(東洋)、中川くん、岡本くん、岩井くん(日大)、村井くん。10.5キロでは岡本くんが集団の1番後ろ、そのあと岩井くん、村井くんと集団が縦長になっていく様子でした。
 12キロでさらに先頭集団が絞られました。森村くん、三行くん、黒田くん、竹安くん、高見澤くん、中川くん、内田くん。そして13キロで三行くんが前に出て、誰もつけませんでした。同じくらいに高見澤くんが離れて、7人の集団が「1−5−1」となって、その後ろに岩井くんがいるようでした。
 三行くん、区間賞間違いなし!と誰もが思ったでしょう。三行くん自身、確信をもっていたと思います。でも中継所直前で内田くんが猛スパートで追ってきました。三行くんの区間賞、一瞬、危ないかと思いました。(去年の箱根の1区で野村(佳)くんが、1位間違いなしという感じで走ってたら飯島くん(神大)にもう少しで追いつかれそうになって、2区の板山さんをあせられた様子を思い出しました。)

*1区の通過順位 (あとで調べて正確に書きます)

1区は難しい

大学駅伝初の1区でしたが、彼の持ち味は発揮できなかったと思います。本人曰く、「ペース云々より、揺さぶりがきついっすね」 1区は集団で走るので、ペースがゆっくりだったり、ラップが一定でも、どうしても微妙な揺さぶりがあります。それにとまどったみたいです。

 1区は、コースと集団で走る難しさがいっぱいのようです。
 あらてめて録画したものをみて、そう感じました。
 「309の住人」(中大の309号室のメンバのHP)に、全日本大学駅伝の反省を池上くんが書かれていますので、岡本くんについてのところを少し引用させてもらいます。

 1区を何度も走ったことのある池上くんならではの言葉だと思いました。後輩をみる優しい眼差しを感じました。

全日本大学駅伝('02.11.3)
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