24回出雲全日本大学選抜駅伝競走大会(2012年10月8日)

 注)中大の応援者としてのテレビ観戦記です。
    タイム、選手名等、公式記録やテレビから拾っていますが、間違いあったらすみません。        

 第24回ということで、平成の時代から始まった駅伝です。

 前々からわたしはこの大会の意味がよくわからないのですが、学生三大駅伝ということになっているので、そういうことなんでしょう。

 全6区間で44.5キロ。最長は最終区の10.2キロ、次いで1区の8キロ、3区の7.9キロです。2区と4区、5区は短くそれぞれ5.8キロ、6.2キロ、6.4キロです。

 11月に開催される全日本大学駅伝は8区間106.8キロ、お正月に開催される東京箱根間大学駅伝は10区間217.9キロです。

 出雲は距離が短いということで、参考にされるのが5000メートルのタイムです。今年でいえばトップは駒大で、ついで早稲田、明治、東洋、青学、順天、中大、城西、山梨学です。(IVY 選抜を除く。エントリー6人のタイム。Saijoさんの資料より)

 結果は、駒大が5位、早稲田が6位、明治が11位と、5000の持ちタイムからすれば惨敗ということになるでしょうか。東洋が2位、青学が1位、中大が3位、山学大が4位ですから、駅伝では「持ちタイム」だけではわからないということが如実に示されたということになります。

 それにしても駒大の惨敗には驚きました。

 1区の1位の中大の代田くんが2329秒で、その10秒差以内で入ったのが、第一工、順天、IVY、山梨学、國學院、青学、東洋の8校。駒大は37秒差で11位、早稲田は28秒差10位。明治は何等かのアクシデントでしょう、2分差で最下位21位でした。駒大は、1区の流れを変えられず、2区は11位、3区9位と続いてしまい、4〜6区が区間23位と踏ん張っても5位浮上がやっとということでしょうか。前の走者が思ってもみなかった順位できたときに、どう対応するのかは、簡単なことではないようです。「流れを変えられるランナー」とはいうものの、そういうことがいつでもできるという選手はそういないでしょう。中大でいえば上野くん。そしてその上野くんが箱根の1区で失速したときに2区を走った高橋憲昭くんが該当すると思います。

 今回、惨敗した駒大ですが、6区の窪田くんは、最終区なので流れを変えるという区間ではありませんでしたが、区間2位、順位も8位から5位に引き上げ、負の雪崩をなんとかせき止めたような感じでしょうか。窪田くんの走りは、今年の兵庫リレーカーニバルで見ていますが、そのときも、先行する選手にはついていかず、自分のペースを守りながらも攻める走りで、2822秒で走っていました。http://www2s.biglobe.ne.jp/~daibo/newpage594.htm
 今回も山学のオムワンバくんとうまく競りながら、冷静に走っていたように思います。

 前置きが長くなりました。あらためて1区から簡単に展開をみていきたいと思います。

1区(8キロ)
 有力ランナーとして中継で挙げられていたのが、1万メートルのタイムで、早稲田の大迫くん、駒大の撹上くん、東洋の設楽啓太くん、城西の村山くんの28分台のランナーです。大迫くんは27分台です。2キロを過ぎて1位グループで紹介されたのが、第一工(カリウキ)、早稲田(大迫)、東洋(設楽啓太)、広島(相場)、IVY、駒沢(撹上)、山学(井上)、城西(村山)、國學院(寺田)、日本文理(畑山)ですが、順天(大池)、も青学(小椋)も中大(代田)も入っています。

3キロ手前でカリウキくん、大迫くんが前を窺い、3キロ過ぎの下りで大迫くんが一人出ます。中間点で大迫くんと2位集団は4〜5秒の差になります。2位集団は11校(第一工、東洋、駒大、順天、山学、國學院、城西、青学、中大、IVY、広島)。代田くんは集団の後ろのほうにいて、前のほうに出たのが残り2キロくらいのところでした。カリウキくん、大池くん、代田くん、小椋くんが前に出て、10秒あった大迫くんとの差を詰めていき、残り1キロでは2秒差となります。大迫くん、カリウキくん、代田くんが縦に並ぶような感じで、このとき実況で初めて、「中央の代田くん」と名前を言ってもらえます。残り900メートルでカリウキくん、代田くんが前に出て、さらに代田くんが前に出て、ようやく日本インカレ3000メートル障害優勝を言ってもらえます。代田くんとカリウキくんのデッドヒートの間、第2集団とは7秒差(大池くん、設楽くん、小椋くん、寺田くん、井上くん、IVY)まで開き、トップで入った代田くんとは、この8校が10秒差以内ということになります。駒大、早稲田は2位集団とも離れそれぞれ28秒差、37秒差です。

区間順位は、1位中大(代田)2329秒、2位第一工(カリウキ)2332秒、3位順天(大池)2333秒、4位IVY2333秒、5位山学(井上)2334秒でした。
 代田くんのこの快走が何よりも光りました。インタビューではこの好結果に浮かれることなく冷静なコメントで、さらに強さを感じました。

2区(5.8キロ)
 中大(藤井)、順天(田中)、青学(藤川)、山学(鳥羽)、IVY、國學院(大下)と縦長になりますが、藤井くん、田中くん、藤川くんの3人が中間点では前に出て、3校ずつになります。その後ろに第一工(石川)、東洋(市川)。前の3人が向かい風のなか牽制することなく先行していきます。東洋の市川くんが前の集団に追いつき4位になります。残り1キロを切って、田中くんが前に出て、藤川くん、藤井くんをあっという間に10秒ほど離してしまいます。

 トップは順天(田中)、2位は13秒差で青学(藤川)、3位は中大(藤井)15秒差、4位東洋(市川)、27秒差、5位國學院(大下)29秒差、6位山学(鳥羽)31秒差、7位城西(中原)36秒差、8位IVY37秒差、9位早稲田(高田)43秒差、10位駒大(村山)1分10秒差でした。

 区間順位は1位順大(田中)1650秒、2位青学(藤川)1700秒、3位城西(中原)17分6秒、次が同タイムで4位中大(藤井)、4位早稲田(田中)17分9秒でした。
 中大1年生の藤井くん見事な駅伝デビューでした。

3区(7.9キロ)
 準エース区間だそうです。

順天(松村優樹)が先行し、続いて青学(久保田)、中大(多田)と続きます。

1年生の久保田くんが松村くんとの差を徐々に詰めていきます。3キロで松村くんに追いついて、すっと前に出てさらに先行します。3番目が多田くん、次が東洋の服部くんです。服部くんも1年生です。テレビ中継は、トップの久保田くん、4位の服部くん、5位の順位をあげた早稲田の山本くんに注目で、順天、中大にはほとんど触れずです。

5.7キロ地点で、久保田くんと2位、3位の松村くん、多田くんとの差は25秒ほど、4位東洋は29秒、5位早稲田44秒、次いでIVY、國學院、山学と続きます。

残り1キロでは久保田くんが先行し、4位の服部くんが松村くん、多田くんに追いつきます。中継には映っていませんでしたが、服部くん、多田くんのデットヒートがあったのでしょう。トップは青学、2位は東洋37秒差、3位中大39秒差、4位順天46秒、5位早稲田1分2秒差、6位城西1分24秒、7位國學院1分34秒、8位IVY137秒、9位山学1分48秒。駒沢は2分21秒差で10位、襷リレー中継されずです。

区間順位は、1位青学(久保田)2313秒、2位東洋(服部)2336秒、3位早稲田(山本)2346秒、4位中大(多田)2350秒、5位明治(文元)2408秒でした。
 多田くん、前にいった服部くんに大きく離されることはありませんでした。これも立派!

4区(6.2キロ)
 青学(大谷)、東洋(設楽悠太)、中大(徳永)、順天(石井)、早稲田(前田)の順で、大谷くんが追い風のなか颯爽とトップを走ります。残り1キロで設楽くんと徳永くんの差が2秒差くらいになります。(4区は前のほうの順位変動もあまりなく、CMも多くて、あまり書けなくてすみません。)

 トップは大谷くん、2位東洋41秒差、3位中大45秒、4位順天110秒、5位早稲田1分16秒と襷渡しが中継されるのはここまで。蚊帳の外状態になると辛いものです。

 区間順位は、1位青学(大谷)1750秒、2位東洋(設楽悠太)1754秒、3位駒沢(由布)1755秒、4位中大(徳永)1756秒、5位早稲田(前田)1801秒でした。
 この区間はほんとにあまりテレビに映らず、選手の関係者のみなさまにはもどかしかったと思います。
 徳永くんも1年生、素晴しい駅伝デビューだったと思います。

5区(6.4キロ)
 青学(福田)、東洋(高久)、中大(塩谷)、早稲田(田口)、順天(松枝)。

 ここは4位順天と5位早稲田の順位変動があったけれども中継されず。それだけではなく、全体に中継されずでほとんど書くことができずすみません。

 1位は青学、2位東洋20秒差、3位中大36秒、4位早稲田1分23秒、5位順天1分41秒、6位IVY2分7秒、7位山学2分12秒、8位駒沢2分13秒、9位城西2分20秒と中継はここまで。

 区間順位は、1位東洋(高久)1811秒、2位IVY1813秒、3位駒大(久我)1819秒、4位中大(塩谷)1823秒、5位明治(木村)1830秒でした。

 4区以上に中継されなかった5区でした。
 塩谷くんが5区?とちょっとしたサプライズでしたが、短い距離もしっかり走れる4年生です。

6区(10.2キロ)
トップは青学(出岐)で、出雲大社前(たぶん2.5キロくらい)、順に東洋(大津)33秒差、中大(西嶋)44秒、早稲田(平賀)1分30秒、順天(西郷)1分56秒、山学(オムワンバ)2分13秒、駒大(窪田)2分15秒、國學院(中山)3分。

 1〜3位の青学、東洋、中大はそれぞれ一定の距離のため中継は単調のうえ、CMがとても多くあまり書くことがなくすみません。

 出岐くんは中間地点を1430秒で通過。

5キロ地点では2位の大津くんとは303メートル差、6位、7位のオムワンバくん、窪田くんとは437メートル差となっています。その間には西嶋くん、平賀くん、西郷くんがいます。オムワンバくんと窪田くんが2人で競りながら、西郷くんに近づいているようです。

7キロ手前で、窪田くん、オムワンバくんが西郷くんに近づき、さらに窪田くんが向かい風のなか前に出て、4位の平賀くんに近づきます。

7.6キロで平賀くんに窪田くんが追いつき、そのすぐ後ろにオムワンバくんがつきます。ここで瀬古さんの解説では、追ってきた窪田くんがいっぱいいっぱいで、平賀くんは余裕があるということでした。(瀬古さん、窪田くんの強さを侮っていたようです。)オムワンバくんが前に出て、それに窪田くんがつく、そういう展開だったようです。つかれた西郷くんもがっくりとくることなく、オムワンバくん、窪田くんをしっかり追っていたようです。

出岐くんは残り500メートルになって、後ろのランナーが見えないはずなのですが、不安なんでしょうか、何度も振り返っていました。

優勝は青学2時間9分41秒、2位東洋2時間1110秒、3位中大2時間1135秒、4位山学2時間1146秒、5位駒沢2時間1150秒、6位早稲田2時間12分6秒、7位順天2時間1213秒、8位IVY2時間1326秒、9位城西2時間1335秒、10位國學院2時間1353秒、11位明治2時間1537秒と、IVYリーグを除くと関東の大学でトップ10となりました。

6区の区間順位は、1位山学(オムワンバ)2923秒、2位駒大(窪田)2926秒、3位青学(出岐)2930秒、4位順大(西郷)3021秒、5位早稲田(平賀)3032秒、6位東洋(大津)3039秒、7位中大(西嶋)3048秒でした。
 観戦しているほうは、4位以下の大学に「来ないで〜」という思いですが、そういう思いで見ていたのは西嶋くんにちょっと失礼でした。3位をゆるぎなくする走りでした。

 青学は、3区でトップに立って、その後はテレビ中継車を目標に先行する優位さを存分に発揮しての優勝でした。2位の東洋は、なんとももどかしい結果ではなかったかと思います。大きく遅れることもなく、区間賞もありなのに1度もトップに出ることはなかったのですから。3位中央は、1区の流れを2区以下の選手が引き継いでいきました。素晴らしいです。
 距離が長くなる全日本、箱根はまた別ものだと思いますが、トップ3というのは嬉しいものです。

詳細結果は公式ページで。

http://www.izumo-ekiden.jp/record/record.html

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