フォーク・ソング・バンド
The New Folk Paces   (NFP)
このバンドは高校2年(1965年)の10月に結成され、卒業後の1967年当たりまで活動を続けました
・ボーカル・(ギター)
KO君  オリジナルメンバー
・ボーカル・ギター
SK君  オリジナルメンバー
・ボーカル・ギター/バンジョー
HK君  オリジナルメンバー
・主にギター伴奏支援
KY君  文化祭時のメンバー
・ボーカル
KM君  卒業後のメンバー
エレキ・ギターのブームの後に来たのがビートルズ等のリバプール・サウンドとザ・ブラザース・フォアやピーター・ポール&マリー、キングストン・トリオ等のアメリカン・フォーク・ソングです。

特にアメリカン・フォーク・ソングはギター1本で出来る、サウンドも親しみやすく、また何よりもアメリカのグループがとてもカッコよかったので、瞬く間に 若者の間に広まりました。多くのコピーバンドが出来、某J高校にも幾つかのグループが出来ましたが、一番活動したのが、このThe New Folk Paces(以下NFP)というグループでした。

幸いにも記録が多く残っているので活動を振り返ってみたいと思います。
高校在校中の記録
1965年12月25日 
クリスマスの会    体育館
結成して3カ月もたたない内に、レパートリーも揃ったようです
NFPはブラザース・フォアの曲を中心にやりましたが、「五木の子守歌」など他の曲も一部手がけたようです
演奏曲目
牛追いの歌
遙かなるアラモ
泣くなスザンナ
乙女の挽歌
ドンナ・ドンナ
七つの水仙
500マイル
漕げよマイケル
五木の子守歌

1966年2月9日 
予餞会  体育館
「ドンナ・ドンナ」「七つの水仙」「悲しきカンガルー」は、その後のNFPの校外活動で中心となっていく曲となりました
演奏曲目
牛追いの歌
ふるさとの歌
悲しきカンガルー
いつに平和を
七つの水仙
エーデルワイス
コットン・フィールズ
五木の子守歌
蛙の歌  no2
ドンナ・ドンナ
500マイル
漕げよマイケル
(アンコール)  牛追いの歌

1966年4月29日
コロンビア  フォーク・フェスティバル
(コンテスト)西武ユネスコ村

当時、ブラザース・フォアなどを販売していたコロンビア社の主催でフォークソングのコンテストが開催され、NFPもエントリーしました。多分、唯一の高校生グループでした。
27組による予選(「ドンナ・ドンナ」を歌う)は通過しましたが、残った11組による決勝(「七つの水仙」を歌う)では入賞を果たすことが出来ませんでした。


下はそのときの様子を掲載したある音楽雑誌の記事です。新宿からは「フォークソング号」という特別列車も出て、スタンドを見ても多くの人が集まっていて、当時のフォークソングの人気の程がわかります。

ところで、このステージの遠景写真ですが、ここでステージに立っているのがNFPです!!

更 に年月が流れること30年。あるブラザース・フォア・ファンと話していると、その人が弟がこのフェスティバルに行ったということ。更に写真も撮っているは ずだ、と。後日そのフィルムをお借りしてみると・・・・その中に何とNFPも写っていました!!17歳の自分達に再会~タイム・マシンに乗った気分!!

1966年5月29日 
ラジオJOLFニッポン放送

「フォークソング・セブン」
 収録   横浜市営音楽堂

放送:1966年6月19日
コンテストの情報が渡ったのでしょう、高校生バンドの珍しさもあってかラジオ番組から出演依頼が来ました。「ドンナ・ドンナ」を歌い、ジミー時田氏等のプロの歌手や中村とうよう氏らの大御所評論家と一緒で緊張しましたが、何とか無事こなしたようです。

写真はありませんが、放送の録音が残っています(ここをクリック)。


1966年7月31日  フジテレビ
「フォーク・ソング合戦」収録
放送:1966年8月7日
前年までは「エレキ合戦」を放送していましたが、エレキブームの終焉と共にフォークソング合戦に変わった30分番組です。毎回4組が出てトップを争います。 放送時間は日曜夜7時からという超ゴールデンタイム、そこに素人が出てきて歌うと言う、今では考えも付かないような牧歌的な時代でした。

前のコンテストかラジオの関係かでNFPに出演依頼が来ました。曲目は今まで得意としてきた「ドンナ・ドンナ」でも「七つの水仙」でもなく、「悲しきカンガルー」としました。多分、ちょっと元気な曲の方が上がらないという思いだったのでしょう。

審査員にはラジオの時に一緒だったジミー時田氏や中村とうよう氏、いずみたく氏、寺本圭一氏が並び、司会はブラザース・フォアの司会で有名な志摩夕起夫さんという主催者側は超豪華メンバーです。

放送の録音です。演奏から審査員の評価~表彰まで。(ここをクリック


当時はビデオには取りますが、30分間中断無しで収録しました。撮り直しは原則無しということでスタジオは緊張感がありましたが、NFPは4組目に登場し、見事トップ賞を獲得しました。聞き直してみると2箇所てギターコードを間違えて不協音になってしまっていますね。
ところで、当時、人気のテレビドラマで「若者たち」がありました。丁度、その収録が近くのスタジオで行われてお り、そこを訪問する機会を得ました。そのような場所を見るのは初めてであり、緊張と期待で入っていきました。そして・・・いらっしゃいました、美人の誉れ の高かった「佐藤オリエ」さん。もちろん、他の出演者も揃っていました。そこでは室内セットが組まれてリハーサルをやっておりましたが、暗い場所だったに もかかわらず、とても輝いているような空気を感じたものです。あれがスターの輝きとでもいうのもでしょうか?

NFPにとってサプライズだったのは、同じ高校の一学年先輩の松山省二さんも「若者たち」の兄弟役として出演されており、NFPのメン バーを見つけて声をかけてもらったことでした。偶然とはいえ、松山さんもよくNFPの顔を覚えていてくれたものです。春の卒業生を送る予餞会あたりで聞い ていてくれたのでしょうか?

松山省二さんとは、この後、もう一度別のテレビ局でお会いする機会を得ました。
1966年8月
文化祭に向けてKY君が参加

エレキ・ギターで培った抜群のギターテクニックを持ったKY君の参加で音楽にも厚みが出てきました。練習は学校以外には井の頭公園などでも行いました。

1966年   高校文化祭での活動
活動を一生懸命やって来ているNFPですが、学生の本分としては受験を控える悲しき高校3年生、受験への一区切りとして文化祭を位置づけ全力を上げました。杉並公会堂での演奏をスタートに、学校に帰ってからは各所の「歌声」イベントにフル出演しました。
1966年9月16日  杉並公会堂
通常はこの場は公式な文化部の発表の場となりますが、何とか頼み込んで発表の場を取ってもらったようです。

今、録音を聞いてみますと上がっていたり、チューニングが狂っていたりで、歌としての出来はあまりよくありませんね。しかし、何とか会場と共に楽しんでいる様子はあ ります。

始まりと途中のナレーションは2年の女子放送部の女子にやってもらいました。高校生とは思えないプロのアナウサーみたいですね。
演奏曲目

(曲目クリックで音源再生)
~第一部~

<
始まりのナレーション>
牛追いの歌
サンフランシスコ・ベイ・ブルース
ジョンBセイル

~第二部~
<途中のナレーション>
追放されたカナダ人
グリーン・スリーブス
我が祖国
夜空の星(星に祈りを)
漕げよマイケル
悲しきカンガルー
七つの水仙

しかし、今、写真を見ると譜面台を使っていないですね。途中多少の間違いもありましたが、全曲、譜面無しでやっているのは大したものです。若いから記憶力も よかったのか、その頃覚えた歌詞は今でも忘れていないですね。この歳になると、ついさっきの事はすぐ忘れてしまいますが・・・(涙)。






1966年9月19日  文化祭
各クラスで主催された「歌声」に出演

演奏曲目
夜空の星
ソロ曲3曲
七つの水仙
漕げよマイケル
我が祖国
ふるさとの歌
サン・フランシスコ・ベイ・ブルース
1966年9月18日  文化祭
3年2組  「歌声」に出演
演奏曲目
牛追いの歌
追放されたカナダ人
我が祖国
漕げよマイケル
500マイル
グリーン・スリーブス
イエロー・バード
乙女の挽歌

エーデル・ワイス

1966年9月18日  文化祭
3年5組  「歌声」に出演
演奏曲目
グリーン・バック・ダラー
我が祖国
いつまでも、いつまでも
ロス・アンジェルス
ジョン・B・セイル
ドンナ・ドンナ
いつに平和を
1966年9月18日  文化祭
体育館での 「芸能祭」に出演
演奏曲目
コキリコの歌 
グリーン・バック・ダラー
コットン・フィールズ
悲しきカンガルー
七つの水仙
卒業後の活動
1967年5月15日  TBSテレビ
 「ヤング720」  収録
放送:1967年5月18日

歌をやり過ぎたせいか、見事、全員が受験に失敗し浪人生活になりました。しかし、それでもなお歌への思いか、はたまた現実逃避か、テレビ出演を申し込みました。

番組は当時人気だった朝のヤング向けワイドショー、「ヤング720」。学校にでかける前に見てねという趣旨の番組。途中にアマチュア演奏コーナーがあり、毎日1組が出演します。オーディションを受けましたが、無事通過で出演が叶いました。

オーディションはブラザース・フォアの「風は激しく」を歌いましたが、本番での曲目は「遠くへ行きたい」を自分たちでアレンジしたものに変更してもらいました。テレビ曲の方にはちょっと迷惑をかけてしまいました。

放送の録音です。(ここをクリック


テレビ放送された時の写真です
もう、少しまともな写真もあった気がしますが
今見つかっているのはこれだけ


下は番組の台本の表紙です


収録後に、また松山省二さんにお会いしました。お茶をご馳走してもらい、記念撮影もさせていただきました。こう見るとNFPのメンバーも高校生の顔から大人の顔になってきていますね。

このテレビ出演を持って活動は休止(終止)となりました。



1977年4月24日 
  結成10周年記念録音

(新メンバーKM君を交えて)
全員社会人になり、それぞれの道を歩み出しましたが、新メンバーを交えて4名が某宅に集まり、歌遊びをしました。今聞いてみると、音程とかギ ターコードとか間違えているところも多いですが声が若く元気ですね。殆ど合わせていない割はよくハモッている所もありますし、レパートリーも16曲ありまし た。エコーが少しキツいですが、昔の録音ですので悪しからず

演奏曲目

(曲目クリックで音源再生)

A swallow song(つばめの歌)
女ひとり ・・・KMソロ
Yesterday
思い出の赤いヤッケ・・・HKソロ
Four strong winds(風は激しく)
Green fields
Green sleeves
The haney winds blows(そよ風は甘く)
思い出・・・全員ソロ
Turtle dove(やまばと)・・・SKメロディー
500 miles
Beautiful brown eyes
Changes(木の葉の丘)
Come to my bedside, my darin'・・・KOソロ
Cotten fields
(乙女の晩歌)


2013年111月
リ・ユニオン 「O.K.  BROTHERS」記念CD

30年以上の時が経ち、会社勤めも一段落しました。メンバーもいつの間にか散り散りとなり連絡もとれなくなりましたが、ふとしたことでO君とK君の話しが合っ て、また少しみようかということになりました。住居が離れているので練習もままなりませんでしたが何回かの練習の結果、再結成記念CD を作りました。ジャケット写真がいいですね!!

演奏曲目
The green leaves of summer(遙かなるアラモ)
Green flields(グリーン・フィールズ)
Changes(木の葉の丘)
Scarlet ribbons
Feed the birds(二ペンスを鳩に)
Island in the sun
Four strong winds(風は激しく)
Seven daffodils(七つの水仙)
500 miles(500マイル)
Turn around
Poor wayfaring stranger