2000年1月6日(木)

ロシアでは家の中のリフォームを大体は自分の手でやってしまう。ところがそこは素人。
時にはとんでもないハプニングが起こってしまう。そのハプニングがちょうど昨日にあたってしまった訳だ。
トイレの奥にある配水管をいじったと見えて、上の階からの水がボトボトと壁をつたって落ちてくるのだ。
わずかな量ではない。瞬く間に受け止めていたバケツいっぱいになってしまう。うちで止めておかないと下の家まで水難が波及してしまう。
でも寝ずの番をして水のくみ出しに勤しむ訳にもいかず、とにかくその日は寝た。すると、案の定、水漏れは夜中の間に下の家まで及んでいたらしい。翌日6時58分きっかりにDEZ(住宅管理人)から電話がかかって来た。
「これから水漏れを見に行くが・・・・。」
と、すると30分後、ばっちりその人が来てくれた。どこでどんなことが起こっているのか、なぜ水漏れがするのか、何の説明もないうちに、トイレだけを覗いて去って行った。

とりあえず、水は止まった。 DEZのひとが水道の元栓を閉めたようだ。トイレのなかの水漏れが止まったのも、そうなのだが、我が家のすべての水が止まってしまったのだ。

旅行に行くと言うのに、夕方に出ればいいのだからと、何の用意もしていないし、台所は前日のかたづけもいつもの通りしていないし、洗濯物は山ほどたまっている。

朝のことだったので、みんなトイレへ行くのにもせわしない。ところが・・・。

よりにもよってこんな日に水問題が起きなくても良いではないか。

なかなかこんなにうまい具合には日程の調節は出来ないものだが・・・。

とりあえず、洗濯物は隣のアイーダに頼んでしてもらった。トイレの水も台所を片付ける水ももらい水。

お風呂の壁にまでつたった水は、電気をショートさせていた。普通、電気がショートしたら電灯は点らなくなるはずなのだが、ついたまま電気は消えない。
これで1週間、留守にして安全なのか・・・。

夕方になってもこの問題に片はついていない。困った。

とにかく出発の時間が迫った。後ろ髪が引かれる思いで、家の鍵をかける。
大丈夫かな。ショートした電気から火がでないだろうか。

いや、多分大丈夫。明日になれば、何でもなかったようにフショ・フ・パリャートケ(全ては元通り何でもない)なんだから。

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