11月号/第14巻第11号通巻169号
ゲーム編:11月の気になるゲーム
最近はPSPのベスト版が多いように思います。次のハードに移行した後なので、いつも通りとも言えますが、さらにPSVita対策という意味もあるのかもしれません。PSVitaではUMDが使えないので、PSPタイトルはダウンロード販売するしかなく、ダウンロード販売のついでにベスト版でPSPユーザーにもアピールということでしょうか。
今月は、ダウンロードソフトのミニレビューがあります。
防衛+並べ替えアクションパズル。本体を縦持ちし、タッチパネル側の画面にマジョが並び、反対側の画面からは敵が迫ってきます。
タッチパネル側は、落ちモノなどに似た、入れ替え型のアクションパズルで、同じ色のマジョを3人、縦か横に揃えることで魔法が発動させることができます。発動した魔法で迫り来る敵を攻撃し、侵略される前に敵を排除する、というゲームです。
敵の出現に合わせて魔法を発動させればよい、と思うのですが、「マジョの補充が遅い」という罠があります。魔法を発動させたマジョは帰ってしまうのに、新しいマジョの補充は遅い。肝心なところで、並べられるマジョが足りなくて魔法が使えない、という状況に陥ります。
解決する方法は、大連鎖をさせること。連鎖が大きければ大きいほど、たくさんのマジョが一気に補充されます。敵の出現は意識しつつも、できるだけ連鎖をつなげて、大量消費→大量補充という流れを維持するという遊び方になります。
連鎖については、あくまで入れ替えパズルなので、「魔法発動中に他のマジョを揃える」ことで連鎖と判定されます。画面を見渡して、並べられるマジョを探し、次々に並べていくわけです。頭も使いますが、画面を見渡す能力のほうが重要です。
特筆すべきは、難易度のメリハリがすばらしい点です。数十秒ごとに日が暮れ、また夜が明ける、という時間経過があるのですが、あまり攻めてこない時間と、大群が攻めてくる時間、取り逃すと一発でゲームオーバーになってしまうデカキャラの時間など、時間ごとのパターンが多彩です。
そして、一方的に難度が上がるのではなく、大群が攻めてきた後は小休止の時間があるなど、緩急がついています。往年のゲーム&ウオッチを思わせる難易度で、心地よいプレイ感です。
キャラクターも、ちまちまとしたかわいらしいドット絵です。そこに緩急のついた難易度、そして短時間で燃え尽きるような密度の濃い忙しさが加わり、「ああ、今ゲームをやっている、ゲームをやったんだ」という気持ちになれます。
なお、モードについては、終わりのないスコアアタックと、チュートリアルのみです。スコアアタックの設定で、マジョの色数やゲームスピードを変えることができるくらいで、最低限のモード構成に抑えてあります。その分、ゲームの密度は濃いので、気に入るかどうかですね。あと、操作が細かいので、DSiLLや3DSLLでのプレイがオススメです。
ドリームキャスト、PS2で発売された連作アドベンチャーを1本にまとめたソフト。探偵として殺人事件など複数の事件を追っていくうちに、その裏で繋がっていた深層にたどりつく、というスタイルです。旧作では連作として2〜3本に分かれていた6話を、PSP版では全部収録し、おまけシナリオも追加されているそうです。
<Effect視点>
開発はフォグ社です。アドベンチャーゲームで定評のある開発会社ですね。未プレイなので、気になっています。